店主より|オーガニックコットン、それは人も服も大切にすること【ジュアナナ】

オーガニックコットンなどナチュラル素材の普段着。シンプルなデザインで最高の着心地を追求した、メーカー直営ショップです。

オーガニックコットン
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 (店主より つづき)
大地の恵みである天然繊維。
それを大切に育てている人達がいます。
農薬等を使う効率化された栽培方法を捨て、労をおしまず手間暇かかる栽培方法。
そこには大変な苦労が有るにもかかわらず、時折見せる笑顔は輝いて見えます。
オーガニック農法に携わる彼らは、
そこから生まれる様々な製品が世界中の人々を幸せにしている事を知らないかもしれません。
でも、その苦労の中から自らの幸せや、生きる喜びを得ていることをその笑顔から伺えます。

そんな事を思いながらオーガニックコットンの様々な生地を触ってみると、
その優しい肌触りから彼らの笑顔が伝わってくる様な気がして、何とも幸せな気分に成ります。
喜びよりも苦しみの方が多い世の中ですが、ふと出会う「幸せ感」。
それはオーガニックコットンという物自体ではなく、
その物を通して伝わって来る作った人達の笑顔との出会い。
物と人ではなく、物を通した人と人との出会いから生まれて来る様な気がします。


私は、社会に出てから30年近い歳月をこの繊維業界の中で過ごし、
生地や服を作る仕事に携わって来ました。
今までに様々な会社の様々なブランドの服作りに関わって来ましたが、
その多くで共通して求められたことは、「出来るだけ早く、出来るだけ安く作ること」です。
流行の移り変わりが激しく、シーズン毎に大量の処分品が出てしまうファッション業界で、
アパレルサイドが利益を確保して行く為には当たり前の事なのでしょうが、
製造現場で働く人々の中には、
残業代もろくに貰えずに夜中まで働いている姿を多く見かけました。
効率化が進み賃金も安く抑えられている中で、さらに早く、さらに安く作る為には、
無秩序な「ただ働き」しか無かったのかも知れません。
私も毎日夜中まで今で言うサービス残業を続け、
有る時は取引先の工場に行き、ゴム通しやボタンつけ、糸きり等の
まに合わない内職仕事を明け方までよく手伝ったものです。
その当時は、繊維業界全体が暗黙の了解でその様な事を行っていたのかも知れません。

ただそんな苦労は報われる事無く、
有る時期から急激に物作りの仕事が、より賃金の安い海外へと出て行き、
多くの工場が倒産、廃業へと追いやられて行きました。
中国やアジア各国に生産拠点を移す事が「勝ち組」と言われた時代です。
多くの報われない悲しい労働が、日本から中国、アジア各国に移った時代とも言えます。

私達の会社が今こうして生き残れたのは、
物作りに対するポリシーを持ち、日本で生産することの重要性を理解してくれる会社やブランドと
たまたま出会えたからです。
今でもお取引は続いておりますし、そのブランドも更なる人気ブランドへと成長しています。

「志ある所に道は開かれる」と申しますが、本当に心から感謝しております。

そして、ある人との出会いからオーガニックコットンを知り、
その物作りにおける人々の笑顔を知りました。
そして、私もその笑顔に成りたくてオーガニックコットンを生かした物作りを始め、
このショップをオープンするに至りました。
その方は今、多くの子供たちに、ストレスの少ないオーガニックコットンの肌着を着てもらいたいと、
奮闘されています。
私の仕事に対する考え方を変えて頂いた恩人でも有り、オーガニックコットンの師匠でもあります。


今私達が大切にしていることは、報われない悲しい労働を繰り返すことではなく、
手間暇を惜しまず苦労もするけれど、
自らの幸せや、生きる喜びを感じられる様な、自分自身が納得出来る物作りをすることです。

笑顔で作られたオーガニックコットンという素晴らしい素材を、
私達が喜びの中で服に仕立て、笑顔で大切に販売する。

そして袖を通して頂いたお客様がその優しさを感じ笑顔に成れた時、全ての人々が報われる。
そんな笑顔のリレーを作って行きたいと願います。

ここまで読んで頂いた方に心より感謝致します。

 店主 渡辺明雄

オーガニックコットンへの願い

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